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一級建築士製図試験 キホンのキ 過年度生が今一度確認すべき忘れがちなポイント

はじめに

長い間、製図の勉強をしていると、基本を忘れがちになることがあります。

受動的な学習をしていると合格に必要な重要ポイントを学び損ねてしまうことがあります。

私は、いろんな予備校に通いましたが、意外と、特定の予備校の特定の先生しか教えてくれない、テクニックのようなものが存在します。

今回紹介するのは、テクニックというほどのものではありませんが、6年間の受験生活の中で、講師の口から聞いたは、初年度に通っていた予備校の講師からだけでした。

それだけにそれは、もう久しぶり過ぎてすっかり忘れていたのです。

それが、合格年の9月に会社で受講した総合資格学院の企業研修受講中でふと思い起こされたのです。

思わずハッとした記憶があります。

予備校の問題と本試験の違い

私は、予備校で練習する製図の問題と、本試験の問題は、似て非なるものです。

本試験の問題は、さまざまな流派(予備校)の受験生が不公平感なく解けないといけないので、出題元もその辺りは十分気を遣っています。

一方、予備校の問題は、その予備校で教える解法の定石を覚えこますためのある種トレーニング問題のような意味があります。

私は、合格年度は、日建学院に通っていたのですが、その年の9月に企業研修で初めて、総合資格の問題を解いて、「?」となりました。

理由は、日建学院の解法アプローチだとすんなり解けなくて、総合資格の解法アプローチを使うと簡単に解ける、そんな総合資格的「基本問題」だったからです。

戦慄のランクⅢ

私は、その総合資格的「基本問題」を「基本問題」とは思わず、なかなかしっくり解けない難問のように捉えてしまい、結果、いろいろこねくり回して何とか完成させたものの、重要なことを忘れてしまい、ランクⅢ相当の評価を食らうのでした。

なお、この問題の解説を講師がする際、「この問題は、サクッとランクⅠとるくらいじゃないと、合格は厳しいよね~」とのたまいました。

ま、他流試合だし、しかたないよね。。と自分に言い聞かせましたが、やはり内心穏やかではありませんでした。

また、別の機会ですが、同じ会社の総合資格の受講生が、日建学院の問題を解いたとき、難しいと感じたようなのです。私自身が難なく解けた問題であっても。

「ほかの予備校の問題は難しい」というのは、色々な人から同様の意見が聞かれるので、仮に解けなくても、あまり気にしなくていいと思います。

思い出した基本

その基本は、『二つのコア(利用者・管理)を直線状の廊下でつなぐ』です!

廊下は直線状になっていたほうがいいのは明快な平面計画を考えるうえで重要ですが、私は絶対ルールには据えていませんでした。なぜなら、そうなっていない解答例もよく見かけるからです。

また、それを絶対ルールとするような指導も受けてこなかったからです。

しかし、ランクⅢと判定されて意気消沈した私は、研修中、ひたすらまっすぐの廊下を通すというだけに注力しました。

 

研修中、担当講師は、廊下をまっすぐ通すということを『背骨を通す』と表現していました。

そういえば、このフレーズ、どこかで聞いたことがあるぞ。。。。あ、1年目の時のあの先生。。

そりゃーそれだけ間が空いてたら流石に忘れてしまいます。

 

でも逆に、なんでそれ以外の講師は、そういうことを指導しなかったのだろうか。。

理由を考えましたが、やはりそれは、直線状の廊下=絶対ルールではないからだという結論に至りました。

予備校は、最大公約数的な打率の高い方法を教えているだけであって、それをやらないと不合格というものは、実はあまりないんだと思います。

もちろん、予備校の採点基準では、その予備校の流儀に沿った回答をしないとすこぶる悪い点数を取る羽目になると思いますが。

とはいえ、この『二つのコア(利用者・管理)を直線状の廊下でつなぐ』という手法は、かなり打率の高い優れた方法だと認識しました。以後、この廊下をまっすぐ通すといういうことをドグマにした「廊下まっすぐ教」を信奉するようになりました。万一うまくいかなくなったら、サッと脱退する身軽さを携えて。結果、試験本番まで一貫して脱退することはなかったです。

総合資格学院のスーパー講師

私が、企業研修で習っていた先生は、この講師です。

総合資格で試験問題の解説を担当している先生なので、スーパー講師なんだと思います。

まぁーわかりやすいこと。教わるのは、学習の一部でしかありませんが、やはりいい講師に教わると、気持ちのいいものです。

そして、総合資格の受講料は高いけれど、こういう先生から教わるのであれば、その価値はあると思います。

私の感覚では、総合資格の製図コースは、トップ講師の教え方の上手さと、ゼロスタートで合格水準までもっていく画一的なメソッドは優れていると思います。

ただ、合格者数をウリにしているので、受講生を大量に確保する必要があり、下記のような弱みもあります。

  • 大量の受講生を獲得するために、営業はからなりガッついてくる。(オクラ納豆並みのネバネバさ。)
  • 大量の受講生を裁くために講師も大量確保(いい講師もいれば、ポンコツ講師もいる)

これからの製図勉強の予測

講師がいい人にあたるかどうかは、博打的なところもありますが、昨今流行のリモート授業がもっと普及すれば、状況も変わってくるかもしれません。

よく、『学科試験は独学可能だけれど、製図試験は、やはり塾で直接教えてもらわないとキツい』と言いますが、

少数の講師と、製図板を使って心おきなく勉強ができる環境があれば、もはや対面指導なくてもいいんじゃ?

と思えます。

私は、受験生の時で予備校の自習室が使えない時などは、スペースマーケットや、SPACEEなどのサイトで自習室に使えそうな場所を探して、仲間を募って勉強会をしていました。

スペースマーケットは、自習室に限らず、いろいろな場所を借りることができるので、面白いです。気分転換に利用するのもいいかもしれません。

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