はじめに
試験にカンニングはつきものです。
それはもぅ手の込んだものから、あからさまなものまで。
私のように、『落ちるときは落ちるし、受かるときは受かる』という正直者を地で行く真っ当な受験生からするとカンニングは無縁のものですが、念のために言いたいことがあります。
一級建築士製図受験でも、カンニングが横行しています。
そりゃーもう。
一つ、歴史的事実をお伝えすると、あれは歴史をさかのぼること、今から、約5年。
製図歴でいうと「市街地に建つデイサービス付き高齢者向け集合住宅」元年の年だったと記憶しています。
どうもこの年の受験生で、『イヤホン』なのか、『耳栓を模したサムシング』なのかわかりませんが、そのサムシングを用いて、カンニングを行ったものがいるようなのです。
翌年の「子ども・子育て支援センター」元年の試験では、『耳栓』の使用が大体的に禁止されました。
そんなことを知りとうもないのに、
試験前の注意事項として、「これこれ、こんなことがございましたので、今年は、耳栓(というか耳に詰めるもの)の使用を認めません、ハイ、残念!!」と、試験監督様はおっしゃいました。
ちなみにそれは、言わずもがな私ではありません。
私は、そのころ、スニッカーズを食べながら、「商店街との連続性」について考えていました。
ちなみにスニッカーズとは、おなかがすいたら食べるお菓子ですが、製図試験中は、おなかがすいていなくても、気分転換に摂取することが認められています。
つまり、私は、きわめて合法的な方法でもって、その年、不合格の烙印を押されたわけです。
さて、前置きが長くなりましたが、勧善懲悪のスタンスを崩すことなく、実例も踏まえながら、カンニングについて、警鐘を鳴らしたいと思います。
カンニングの種類
製図試験で想定されるカンニング(不正行為)は、前述の耳栓事件はイレギュラーケースとして除外すると、おそらく以下の6種類だと想定されます。
- 不正な道具を使用
- 妨害行為
- 近くの人の答案を盗み見て、パクる
- 暗記事項などを持ち物に記載して仕込んでおく
- 試験問題の透かし読み
- 試験終了の合図後に答案修正
①不正な道具使用
試験票に記載されている携行が認められているものをよく確認しておきましょう。NGと言われているものをあえて使用すると、それは不正行為デス。よく読んでおきましょう。
知らずに使っちゃいましたということのないように要チェックです。
②妨害行為
あえて周りの人が気が散る行為を行ったりする人が稀にいるようです。私は、経験がありませんが、聞いた話では、エスキスがまとまらず、不合格を確信した瞬間に叫びだすモンスター受験生が時々いるようです。
エスキスがまとまらないのは、どうでもいいですけど、その後叫びだすような受験生に資格を与えると大変なことになりそうなので、他人の妨害をするような受験生の受験資格は剥奪すべきだと思います。
③近くの人の答案を見てパクる
これは、コロナ禍ではどうかわかりませんが、例年、見ようと思えば、他人の答案を盗み見ることがギリギリできるくらいの距離感で試験が行われています。ただ、まぁパクったところで、どうにかなるわけではないので、パクる人はほぼ皆無だと思われます。
④暗記事項などを持ち物に記載して仕込んでおく
これは、古典的な方法ですが、やってる人いるのかな。。。。
まぁあんまり暗記が左右する試験でもないので、ほぼいないと思います。
⑤試験問題の透かし読み
これは、一応不正行為だと思いますが、その中でも、一番レベルの低い不正行為だと思います。というか、半分くらいの受験生やっている気がします。建築士に限らず多くの試験で。
試験開始の数分前に問題用紙が最初に配られて、開始まで裏返しの状態でしばらく、オアズケされます。そのオアズケタイムに我慢しきれずにホシがるのです。
試験官先生も、「お父さんも昔はワルだった。。。透けているものはとりあえずなんだって見たもんだ。。。」とほくそ笑みながら、許してくれているのだと推測します。
⑥試験終了の合図後に答案修正
これは、「はい、それでは試験終了です。ペンを置いてください。やめぃ!」と試験監督様の号令があった後に、こそこそ図面に書き込んだりする行為です。これは、まぁまぁいますね。
いや、まぁまぁいるというか、答案用紙が回収されるまでが、ギリ試験時間と勘違いしている受験生が一定数存在している可能性があります。
しかし、これは、れっきとしたカンニング(不正行為)です。というか、まぁまぁ合否に関係する不正行為なので、厳格にビシッとバシッと厳罰を与えてもらいたいです。
カンニングの実例
圧倒的に多い奴らのやり口。そう、「試験終了後に筆記用具を置かない問題」です。
私の経験上、試験会場に必ず一人や二人、いや三人、あるいはそれ以上の素行の悪い受験生がいます。
試験官に見つからなければ、それで不合格になったりしないのが、現実ですが、そんなことでいいのでしょうか。
確かに、試験官も日本野鳥の会の皆さんのごとく、目を凝らしているわけではないので、見つからずにちょこちょこ書き足すというのは、そんなに難しいことではないかもしれません。
やったもん勝ちみたいなそんな風潮は許しがたきものがあります。
受験生には絶対やってほしくないですし、試験元にはしっかり取り締まってほしいと思っています。
カンニングした男の末路
過去の私の受験経験の中で、試験終了後の所作が悪くて、居残りを食らった受験生を2名知っています。
20名入るか入らないかくらいのコジンマリとした教室で受験していたのですが、何とその中で2名、件の問題で、とっちめられました。「●●番と、××番の方は、残ってください。」と試験番号を読み上げられたのです。
直接書いているのを見たわけではないのですが、よほど派手にやっていたんでしょう。
当の本人は、顔面蒼白です。
私は、好奇心から、片付けが異様に遅い人を装い、一部始終を眼に焼き付けました。
まぁ、それだけやったら、一発不合格くらいの処罰がいいわたされるのかなと予想していましたが、私の耳に入ってきたのは信じられない内容でした。
『ほにゃらら、ほにゃらら、、、、気を付けるように!!』
え?不合格じゃないの?と私は思いました。
『え、いいんすか?』といわんばかりの表情で、一気に元気を取り戻す●●番、そして××番。
おわりに
こういうことを書くと、やっぱりやったもん勝ちか。。。と読者は思うかもしれません。
私があたかも、カンニング指南を行っているかのようですが、立場としては、逆です。
本当に、不合格にしましょう。不正をした人達は。それか、大減点して受かりにくい仕組みを作りましょう。
または、3年間~5年間受験できないとかチクチク痛い感じの罰則を設けましょう。
カンニング、ダメ、絶対!!
おまけ
実は、現行ルールだと不正行為だけれど、個人的にはぜひ許してもらいたいことがあります。
それは、答案の撮影です。
受験生の多くは、試験終了後、答案を再現することをしますが、これがなかなか手間なのです。
図面を再現したとて、完璧とは言えないですし。
聞いた話ですが、この答案の再現が嫌で、コソっと回収される前に写真を撮る人がいるようなのです。
そもそも試験元は、採点結果をランク(Ⅰ~Ⅳ)でしか受験生にフィードバックしませんが、
もう少し、受験生の手助けになるようなことをしてくれてもいいんじゃないかと思うのです。
先ほどの撮影許可というのは、実施ルールの策定が難しそうです。
せめて、たとえば、
オプション料金でもいいので、答案のスキャンデータを受験生に提供するとか。。。そういう制度があってもいい気がします。
一番いいのが採点図面の返却ですが笑